5 月 20 日、国家発展改革委員会と国家エネルギー局は連名で『複数ユーザー向けグリーン電力直接連携の秩序ある推進に関する通知』(以下「通知」)を発出した。従来の単一ユーザー向けグリーン電力直接連携の実績を踏まえ、電力供給形態を「一対一」の単独供給から「一対多」のクラスター共有型へと正式に高度化した。これにより新エネルギーの地域内での受入活用を制度面で支え、カーボンピーク・カーボンニュートラル目標の実現と新たなエネルギー体系の構築を新たな段階へと押し上げる。
複数ユーザー向けグリーン電力直接連携とは、風力発電、太陽光発電、バイオマス発電などの新エネルギーを公共送電網に接続せず、専用線路と変電設備を介して複数の法人ユーザーへ直接給電し、電力量の追跡と配分を明確に行う新たな運用モデルである。単一ユーザー向け方式と比べ、資源配分の効率向上、プロジェクトコストの抑制、システム安定性の強化といった強みを持つ。工業団地やゼロカーボン団地内の異なる電力需要を集約し、電力使用曲線を相互補完させることで、新エネルギーの受入効率を大幅に高める。専用線路や発電設備の建設費用を複数主体で分担することで、企業のエネルギー利用コストと投資ハードルを効果的に引き下げる。さらに電力需要の調整余力を引き出し、蓄電設備を併設することでシステムの自律的な均衡能力を高め、送電網の安定運用を支える。

本通知は適用範囲を拡大し、多様な活用シーンの枠組みを整備する。対象には新規の電力需要設備、既存の単一ユーザー向け直接連携設備の増強プロジェクトを含み、工業団地、ゼロカーボン団地、輸出型企業集団を重点的に対象とする。またデータセンター、グリーン水素・アンモニア・アルコール関連産業など新興産業を優先的に支援し、エネルギー消費量が多く炭素削減のニーズが高い企業のグリーン電力利用に的確に対応する。加えて、電力受入に制約が生じている既存新エネルギープロジェクトの本方式への転換を認め、分散型太陽光発電を集約して参加させることで、既存の新エネルギー資源を最大限活用し、風力・太陽光発電の出力棄損問題を解消する。
投資建設と運用管理の面では、新たな仕組みを導入し、権利と責任を明確にする。「需要に基づき発電設備を整備する」原則を踏襲し、発電事業者、電力需要者、団地管理委員会、第三者機関が共同でプロジェクトの運営主体を設立し、設備の投資・建設・運用を担うことを認める。既存の電力設備の賃貸利用を推奨し、重複投資・重複建設を防ぐ。運用面では、系統連系型プロジェクトは送電網の統合調整を受け、公共送電網との電力授受を適正に制限し、電力受入が困難な時間帯の逆潮流を禁止する。一方、系統非連系型プロジェクトは内部で発電・蓄電・利用を完結させ、新設のゼロカーボンモデル団地などのシーンに対応する。同時に安全面の責任区分を明確にし、給電停止に伴う責任はプロジェクト側が負うことを定め、送電網と利用企業双方の安全を確保する。

電力市場取引とグリーン電力の追跡体制も併せて整備し、健全な発展を支える。系統連系型プロジェクトは全体で電力市場に参加し、「電力量のみ申告・価格提示なし」から「電力量・価格双方を申告」へ段階的に移行する経路を設定し、各地の市場発展状況の格差と将来的な完全市場化のニーズに対応する。内部では「全体で市場参加し、内部で電力を配分する」方式を採用し、計量と精算を統一・規格化し、複数主体が連携して取引を行う際のコストを削減する。時間単位のグリーン電力追跡システムを構築し、時別計量データを基に電力使用量に応じてグリーン電力を配分し、グリーン電力証書や炭素会計の枠組みと連携させる。「電力を使用した主体がグリーン電力の価値を享受する」原則を明確にし、企業の炭素認証取得や国際的な炭素関連貿易障壁への対応を支援する。
現在、中国の工業団地におけるエネルギー消費量は全体の 6 割を超えており、グリーン電力の需要は高い一方、電力受入の課題が顕在化している。今回の新制度施行により、グリーン電力の利用は単独企業の行動から団地単位の集団的な取り組みへと転換する。本制度は新エネルギーの受入問題を解決する重要な手段であると同時に、ゼロカーボン団地の整備や産業のグリーン転換を支える基盤となる。今後、政策の定着と実施を通じ、新エネルギーの開発・活用ポテンシャルを継続的に引き出し、エネルギーの生産と消費の変革を推し進める。安全かつ高効率で、クリーンかつ低炭素な近代的エネルギー体系を構築し、カーボンピーク・カーボンニュートラル目標を実現するための強力な原動力となる。